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かつて「黄金の島」と呼ばれた大崎下島 愛とレモンで島おこしに挑む 広島

1/13(木)  18:00 掲載

朝の情報番組「ひろしま満点ママ」が出会ったがんばる人を応援するコーナー。今回は広島産レモンで島おこしに挑む人たちです。目指すのは活気あふれる「黄金の島」。しかし、その道のりは平坦ではありませんでした。

呉市の大崎下島。ここは明治時代、広島県で最初にレモンの栽培を始めた場所。かつてはレモンの収穫量日本一を誇り、「黄金の島」と呼ばれていたといいます。

しかし、その柑橘畑は、生産者の高齢化や後継者不足などで、全盛期の3分の1程度まで落ち込んでいます。「そんな状況をなんとかしたい!」と立ち上がったのが、呉市川尻町でレモンの加工品なども扱う「とびしまカフェ」を拠点に活動する「とびしま柑橘倶楽部」です。2010年から、「愛とレモンで島おこし」をキャッチフレーズに、広島産レモンを広める活動を行ってきました。

(とびしま柑橘倶楽部・高橋慶子さん)
「きっかけは1カゴのレモンです。販売不能と言われた柑橘を農家の方がお店に持ってきたのがきかっけでした」

規格外で売り物にならなかったレモンを使って商品の開発を行ったんです。こうして2017年に誕生したのが、レモンを使ったメレンゲのお菓子「れもんげ」です。

(とびしま柑橘倶楽部・高橋慶子さん)
「米粉を使ったお菓子で口に入れた瞬間にレモンが香るような、香りを食べるお菓子です」

このほか、レモンの皮をたっぷりと練り込んだレモンケーキなども生まれ、広島産レモンの認知度が高まると共にその加工品も人気となっていきました。しかし、ここで新たな問題が発生しました。

(とびしま柑橘倶楽部・高橋慶子さん)
「レモンが足りないということになりました。広島のレモンが注目されるようになって、買い求める機会が増えたからだと思います」

生産量日本一を誇り、この10年で大きく認知度を上げた広島産レモン。生産量も増えていますが、加工用に回るレモンが不足し始めたのです。

(とびしま柑橘倶楽部・高橋慶子さん)
「レモンは植えてから実をつけるまで3年はかかるので、農家の高齢化や後継者不足もあり、すぐには増やせないのが現状です」

このレモン不足をなんとかしようと、新たな動きがスタートします。それが「黄金の島再生プロジェクト」。その現場に伺いました。

(とびしま柑橘倶楽部・中元幹裕さん)
「ここは15年程前まで甘夏を栽培していた畑です。耕作放棄地となって残っていた場所です。この畑を再生して有効に活用してほしいという問い合わせがありまして、(去年)3月頃から開拓を進めています」

始めたのは、耕作放棄地の再生。ボランティアを募り、毎週土曜日に農地の整備を行っています。

(とびしま柑橘倶楽部・中元幹裕さん)
「一番最初は全然入れないような場所で、人の背丈くらいある雑草や雑木が生えていたのでのこぎりで切って木を燃やせるスペースを作って。昔は農家さんがこうした石垣を作ってくれていたんですけれども耕作放棄地になって猪が入って崩れてしまって、今はこういう斜面になっている状況です」

山に戻ってしまった畑を再びレモン畑として蘇らせる…。大きくなりすぎた甘夏の木を切り倒し、崩れた石垣を修復し、地面が見える状態になるまでおよそ8カ月かかりました。

(とびしま柑橘倶楽部・中元幹裕さん)
「ボランティアと一緒に作業をしているので、火を囲みながら休憩したりコーヒーを飲んだりしているので、しんどいのはしんどいけど、苦ではないです」

整備した畑にレモンの苗を植えていきたいと語る中元さん。地元の人たちからも声がかかり、新しい動きも出てきています。

(とびしま柑橘倶楽部・中元幹裕さん)
「庭先農園と言いまして、家の庭や畑で数本植えてもらって趣味や副業としてレモンを栽培してもらってもいいですし、そのレモンを使って加工品の製造販売を行ってもらって、そういう新しい農業の形があってもいいのかなと思っていて、これだったら大きな畑や場所でできるかなという人がいたら、僕たちが可能なら大きな畑を貸し出して栽培してもらうことも検討しています」

こうした取り組みを後押しするように新たな加工品も生まれました。去年6月に発売されたこちらの「れもぐみ」。売り上げの一部が、耕作放棄地の再生に活用されます。

(とびしま柑橘倶楽部・中元幹裕さん)
「今ある農家の高齢化や後継者がいないというところを次の世代の僕たちが変えていきたい」

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