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3代続くサゴタニ牛乳 「食」をとおして地域の魅力作りに挑戦 広島

7/22(木)  18:14 掲載

朝の情報番組「ひろしま満点ママ」が出会ったがんばる人をご紹介するコーナー。
培ってきたノウハウを若さと行動力がバージョンアップさせます。
広島市の牧場が、酪農に、新たな息吹を吹き込もうとしています。

【久保尚彦さん】
「ホルスタインです。日本のだいたい98%ぐらいはこの種類。
今だいたい120頭ぐらいは飼育しております」

こちらは、広島市佐伯区湯来町にあるサゴタニ牛乳の自社サゴタニ牧場、久保アグリファームです。

【久保尚彦さん】
「朝の8時過ぎぐらいにお乳を搾る搾乳の作業に入るんですけども、乳量もだいたい1トン500ぐらい。だいたい牛乳パックが1リットルなんで1500本分ぐらいは1日に搾ります」

広い敷地の一角では、のんびり草を食べている牛たちの姿が…

【久保尚彦さん】
「去年から始めたんですけど、放牧事業を始めて、そうするとやっぱり牛も自然な状態です過ごせるので、また美味しい牛乳が搾れるんじゃないかなと思っております」

新たに放牧地を開拓するのも自らの手で行います。
重機を操縦しているのは、尚彦さんの父親で、社長の久保正彦さん。

【久保正彦さん】
「私らの仕事って言うのは、体を動かしてなんぼの世界なんで、まぁいろいろトラクターに乗ったり、重機に乗ったりする仕事が結構楽しいんで、自然にいろいろ働きかけてるっていうのは、結構楽しいことだなと、思って。先代がね、こうして牧場をね、ここに残してくれているんで、これをね、少しでも経営者理念、哲学に沿ったかたちで次の世代へ継承されていけばいいなと思っております」

サゴタニ牛乳の歴史は、先代、久保政夫さんから始まりました。
1905年に、現在の湯来町にあたる砂谷村で生まれた政夫さん。
作家を志して上京したものの、体を壊して断念。
その後、体力をつけて病いを克服するため、単身、八丈島に渡り、見ず知らずの土地でいちから酪農を学んだそうです。

【久保正彦さん】
「昭和16年にね、八丈島から牛を連れてこちらに帰って来たっていうところから始まってまして、私らだったら多分できないことですけどね、あの時代で」

【久保宏輔さん】
「帰って来た時の思いが、砂谷村の復興だったんですよね。この地区は土地もあんまり良い土壌ではないので、痩せてる土地だったっていうのもあるんですけど、寒村だったんですけども、やっぱりこの村を元気にしたいという思いがあって、牛を連れて帰って来たっていうのがあって」

こちらは、砂谷牛乳の3代目になる久保宏輔さん。
故郷を活性化させたいという創業者の思いは、孫の代まで受け継がれ、この春、新たな取り組みをスタートさせました。

【久保宏輔さん】
「これはですね、5月1日にオープンした「ニューサゴタニ」っていう名前なんですけど、シェアキッチンとシェアスペースを兼ね備えた場所になってます。やっぱりどんどん過疎化も進んでいて高齢化も進んでいて、あと20年経ったら子どもたちもいなくなるような場所なんですが、地域の方たちと話をして、少しでもこの地域の魅力をつくっていきながら、子どもたちが大人になってもここに住み続けたい場所にしていきたい。
で、もう一つは、地域外の方がここに来てくれた時に、この地域の良さを知ってもらいたいという思いでつくってます」

シェアスペースは、様々なイベントで利用できる他、週末には地域の農産物や惣菜を販売。そしてシェアキッチンでは…

【久保宏輔さん】
「ここは一般の方も申し込んでいただいたら、シェアキッチンんとして使えるようになっているんですけど、ここを使う時の条件がひとつあって、何らかの砂谷地区とのつながりを見出していただくってことを条件にさせてもらってます。
例えば、この地区の農家さんがつくってくれている野菜を使うとか、この地区で搾られた牛乳を使ってもらうとか、何かしらこの地区とのコラボレーションというか、そういうのをしてもらうような形で使っていただきたいなという思いでシェアキッチンをつくってます」

「去年の新型コロナウイルスで、4月5月が牛乳もとても余って、本当に厳しい状況になって、このままでは経営ができないような状態に近づいて来たんですけど、その中で何とか牛乳を捨てずに皆さんの手に届けさせてもらおうということで、牧場でドライブスルー販売をやったんですね。

本当はその時500本くらい出たらいいねって言いながらやってたんですけど、二日間で5000本の牛乳を皆さんに手に取ってもらって、「サゴタニ牛乳を守らんといけんけぇ来たよ」とかですね、「子どもがちっちゃい頃にジェラート一個で長い時間遊ばせてもらって、今度は助けに来た」って言ってくれてですね、僕は涙が出る程嬉しくて、何か僕たちはこのまま今まで通り安心安全美味しい牛乳づくりやってたらダメだなと思ったんですね。それ以上の価値を考えて提供していかないと、これは返せないなと思って。

それってじゃあ何なんだって考えた時に、食べるってことに僕たちは関わっているので、食べることのもっと本質的な意味というか価値を問う会社になっていきたいなと思ってですね。

それを酪農分野で形にするための放牧事業。牛が自然の中で悠々と草を食みながら元気に走り回っている姿を見ながら牛乳を飲むっていう、そういう場所をここにつくりたくて。
そういう中で自分たちが日々飲んでいる牛乳って牛から貰っているんだよねと、その牛が食べている草って、やっぱり土があるから出来るんだよね、っていう、何か自分と自然とのつながりを感じてもらえる場所をつくりたいなと思ってやっています」

【久保正彦さん】
「今長男と次男がこの牧場の事業に色々取り組んでくれているんで、真っ当に生きるというか、自分の決めた道を信念を持って続けることしかないんで、しっかり頑張ってもらいたいなと思います」

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