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遺族が明かす「納得いかない”コロナ死”」県内の医療体制は ひっ迫 広島

5/31(月)  18:52 掲載

新型コロナウイルスに感染し死亡した患者の遺族がカメラの前で辛い胸の内を明かしました。

ホテル療養を終えた2日後に死亡した男性…。遺族は納得のいかない対応があったと話しています。

TSSが入手した1枚の「死亡診断書」…。
死亡原因の欄には「COVID19」、新型コロナウイルス感染症で死亡したと記されています。

今月下旬、ホテル療養を終えた半日後に救急搬送され、その翌日に息を引き取った広島市の77歳の男性…。しかし遺族はこの”死の裏側”に”納得のいかない対応”があったとカメラの前で明かしました。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「保健所の方に誰かと間違えているんじゃないですかという確認は一応したんですけど、間違えてないということだったんです。
「まさかホテル療養で出てくるとも思わないし、重症だと思って(基礎)疾患もあるし、入院療養になると思ったが結局は出されてこういう結果になった。だからある程度の説明、納得できれば一番いいが…」

遺族によると、今月11日、発熱した男性はかかりつけ医を受診。その時は風邪の症状と診断されましたが後日再び訪れた病院でPCR検査を受診すると「陽性」と判定されました。
そして一日自宅で待機したのち、保健所の指示を受け広島市内にあるホテルでの療養生活が始まった男性…。しかし…。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「2日が過ぎ、保健所のほうから電話が来た。退寮できるけん迎えにきてくれという電話が来た」

ホテルに入って「2日」で退所することが決定…。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「基礎疾患があって、危ないのになんで入院をさせずに、2日でホテル療養が終わるのかという疑問が出てくるじゃないですか」

そこで、男性の「息子」が保健所に対してもう一回ホテルなどに確認をした上で、改めて説明の連絡をするよう求めたといいますが、保健所は男性の「孫」にこのような連絡をしてきたといいます。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「保健所の方が私に言うには、(最初に連絡した男性の子どもが)用事があって迎えにこれんけんすぐに迎えに来てくれと言われたんですけど、そこでもう話があってないじゃないですか。おかしいと思って自分もまた保健所に電話して、ホテル先の人にも電話をしたが、コロナの期間が終わっとるの一点張り、それと(77歳男性が)『元気よくホテルの中を歩き回っている』と言われた」

そのため、”もう大丈夫”との言葉を信じホテルまで迎えに行った孫…。すると…。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「迎えに行った時に本人の様子がおかしいんですよ。ひとりで歩けん状態で、手も震えていて…」

事前の電話で聞いていた状況とは大きく異なり、手の震えや一人で歩ける状態ではなかったという男性…。それでもホテルで対応した看護師とみられる人物は、”ホテルにいる医師が判断している”と話したといいます。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「とりあえず家に連れて帰ったが、震えがもっとひどくなって発熱もして、すぐに保健所に連絡した。それでもやっぱりコロナの期間が終わっているの一点張りであって、思い当たるところ何カ所が電話したが、全部対応はできないという答えだった」

そして、その間も男性の体調は悪化の一途をたどり…。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「水(がいる?)って言っても「うん」というが結局は水も飲まないし、なんか本当、意識があるのかないのかわからないような寝たっきり。
そのまま朝方、体調が悪化して呼吸も荒くなって、見た目に苦しそうだったので…」

親族の119番で病院に救急搬送されました。
その翌日、新型コロナが原因の「敗血症性ショック」で亡くなった男性…。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「もう肺が真っ白になっていて、検査したら「陽性」だった。(病院の)先生が言うには病院に運ばれたときにはもう合併症になっていたらしく…。先生もなんでホテルから出したかわからんという…」

死亡診断書にも、発病から2日で死亡とかかれています。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「実感がないです、どういったらいいんですかね、急すぎて、頭が追い付いていない…現実とは思えない…。

そしていまも納得できぬまま様々なことが頭をよぎっているといいます。

【亡くなった77歳男性の遺族】
「保健所にもずっと対応はどうなのかというのは言ったが、保健所と家族の情報(共有)がもうちょっとあれば、今回もまた違った結果になったかもわからないので、そこら辺を考えてもらいたいし。これ以上こういう犠牲者を増やさないでほしいというのが一番の思いではあります」

今回の件について広島市の担当者はTSSの取材にこのように答えました。

【広島市の担当者】※吹き替え
「個別の案件についてお答えは差し控えさせていただいています。保健所は患者となった方の積極的疫学調査を行った後に県と調整し患者に入院又はホテルで宿泊療養していただくことにしています。ホテルにおける健康観察や療養の解除については県の所管となるため、本事案について内容を把握していません」

また、広島県の担当者は…。

【県の担当者】※吹き替え
「退所や退院はこれまでの療養期間中の症状の変遷や日数の経過、直近の状態などをドクターの判断のもと決めている。これまで退所や退院後にホテルに戻る、もしくは入院になったケースがあるかどうか、そういった運用をしているかどうかはわからない」

<スタジオ>
最前線で治療、対応にあたっているスタッフの皆さんもお忙しいというのは重々承知しているが、ご遺族の気持ちを考えると、そう簡単には納得できないというのが正直なところだと思う。

広島県内での現状について、重症患者を受け入れている病院の医師は次のように話している。
「軽症・中等症・重症はすべて呼吸困難の程度で決まっている。どんなに熱が出ていて、どんなに咳をしていても酸素を吸わなくていい方は全部軽症になっている。そうしないと病院が回らない。とても広島県のベッド数ではまかないきれないという現状。
一日の患者数が30人とか40人まで減れば、ちょっとぐったりしていてしんどい人が、酸素がいらなくても入院できるようになると思う」

やはり、現状の医療体制のひっ迫が大きな課題となっている。

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