子育てアドバイス

いのちの大切さをどう伝える?

学校や公民館等で妊娠、出産、育児の過程を教える出前授業「いのちの授業」を行う、マザーリング・くらぶ代表の助産師の川口一美さんにお聞きしました。


 「性教育」とはちょっと違って子ども達がこの世に生まれてきたこと、それがいかに奇跡的で素晴らしいことなのか。そして、いのちを大切に感じ、“心”で大切な何かを感じてもらえるよう子どもの発達段階に応じた授業を心がけながら、川口さんは「いのちの授業」を行っています。
いのちのはじまりはどこから?
 授業では、赤ちゃんのもと(精子)と、赤ちゃんの卵が合体し、受精卵になって、大切に育まれること。それは膀胱の後ろの骨盤の中にある「子宮」であること、そしてその「子宮」はお腹の中で大切に守られていることを伝えます。赤ちゃんはおしっこの出る場所と便の出る場所の間にある赤ちゃんの通り道を通って生まれてくることが多いのですが、時には帝王切開というお母さんのおなかを切る処置をして生まれてくることもあります。
 子ども達はキラキラと瞳を輝かせて一生懸命に聞いてくれます。
 授業では助産師としての経験を踏まえて、感動的なお産をスライドーショーで臨場感をもって伝えたり、お腹の中の赤ちゃんの心音や産声も聞いてもらっています。赤ちゃんがお母さんのお腹の守られた中から、覚悟をもって産まれてきたこと、さらにお母さんが陣痛などの痛みなどを耐えてわが子を産んだということも伝えています。
 「自分は望まれてこの世界に生まれてきたこと」、「生きているだけで奇跡的であるということ」、「生まれてきたことだけでも100点満点であること」。今までの自分を振り返り、産まれること、命について振り返り、いのちの尊さについてあらためて考える機会になればという思いから授業をしています。
 また、小学高学年から中学生にかけては大人への体に変化するときです。男女の性器の違いについて話すとき、「プライベートゾーン」についても言及します。水着を付ける場所をプライベートゾーンと呼びますが、それらの場所は自分だけの大切な場所です。だから「人に見せたり、触らせたりしてはいけない」ということをしっかりと伝えます。これらの話を通して、自分と自分の周りを大切に思い、「プライベートゾーンを断りもなく、触りたがる人や見たがる人はどんな人でもだめ」と説明すれば、子どもも理解し、性被害の防止になると考えています。

 「いのちの授業」を通じて、いのちと誠実に向き合い、大切にできる“豊かな心”を育んでほしいと願っています。この授業をきっかけに、ぜひ親御さんからわが子を産んだ時の気持ちや想いを話してあげるといいのではないでしょうか。

川口 一美(かわぐち・かずみ)
マザーリング・くらぶ代表
出張専門助産師。家庭を訪問し、保健指導・母乳相談・育児相談を行っている。また広島市健康科学館パパママスクールの講師や公民館・小学校等でも性教育なども実施。

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