子育てアドバイス

家庭で“性教育”について、どうやって教える?

質問
 小学校5年生の娘がいます。ちょうど初潮がはじまり、性について教える時期
なのかな、と思いますが、私から伝えるのが躊躇してしまいます・・・
学校で性教育指導してくれるから、大丈夫ですよね?

マザーリング・くらぶ 代表の助産師、川口一美さんに聞きました。

【そもそも性教育って?】
 「性教育」と聞くと、「性交渉を教える教育」と思われている人が多いように感じます。行為そのものを教えるのではなく、『自分の命を大切にしていくための教育』『身体のことを前向きにとらえる教育』と私は伝えています。まず、命の大切さやお子さんが産まれた時のことから話されてみるのは、いかがでしょうか。
【伝えるタイミング】
 「いつ話をすればいいのですか?」と質問されます。子どもが聞いてきたときがチャンスだと思います。「赤ちゃんはどうして生まれるの?」などお子さんが質問してきたときは、誠実に対応して、答えてあげましょう。嘘やごまかし、後でね、今度ね、というのはNGです。真実を知らされなかったことで親御さんへの不信感が募り、結果として、何も聞いてこなくなる場合がほとんどです。私が知っているデータでは、5歳までに80%、6歳までに100%、何らかの形で「性」について親御さんに質問をしているケースが多いです。そのときに、ごまかしたり後回しにしたことで、お子さんがそれ以降、聞いてこなくなったと考えられます。子どもの心と体が大きく変化する時期ですので、家庭で性と向き合うには絶好の機会です。
 信頼しているからこそ、お子さんが聞いてきます。面と向かって真剣に答えることで、信頼につながりますよ。何でも言える関係が、良い親子関係を築けるのではないでしょうか。親には親、子どもには子どものプライバシーがありますので、すべてを話す必要はありませんよ。話しづらいときは、性に関する著書などを渡してあげるのもいいかもしれませんね。
【父親と母親から、それぞれ伝えるタイミング】
 母親であれば、「毎月の月経時」「年に1回の婦人科検診時」がチャンスです。なぜ、月経になるのか、婦人科検診に行くのか話をすることで「性」について教えることができます。特に男の子に伝えてほしいですね。女性特有の月経を理解することで、女の子に対して優しく接することができるようになると思います。
 父親であれば、「商業化された性教育(アダルトビデオなど)は正しくない」と伝えてあげましょう。アダルトビデオはファンタジーです。正しい知識を教えることで、間違った性交渉を防ぐことができます。
 また、子どもは親の背中を見て育っています。日頃から、お子さんに誇れるよう他人に接し、思いやりをもちましょう。
【性教育は恥ずかしいことではない】
 お子さんから聞かれるのを待っているのではなく、逆に日々のきっかけがタイミングでもあります。例えば、家族でテレビを見ていたときにラブシーンが流れた、そんな時、話題にしてみるのはいかがでしょうか。テレビのラブシーンも教育の機会です。また、必ずしも性教育をしなければいけないと身構えるのではなく、無理に伝える必要はありませんよ。女の子だと、早くて小学校3年生から初潮がはじまります。「赤飯を炊く」など、一緒に喜んであげましょう。月経のタイミングで、男女の違いの話をするのもいいですね。
【伝え方の一例】
 私がセミナーや講演会などで親御さんに性教育について話をするとき、こんな風に紹介しています。(※下記、表参照)
 こんな風に伝えてみてはいかがでしょうか。年齢によって言い方を多少変えてみてください。お子さんが小さい時の方が、よりソフトな言い方で教えることができます。
性教育は、特別なイベントではありませんよ。もっと気楽に「性」について家庭や学校で話をしてみませんか。
マザーリング・くらぶ 代表
助産師
川口一美(かわぐち・かずみ)
平成15年、助産師グループ「マザーリング・くらぶ」結成
広島市健康科学館でパパママスクール講師を務めている
広島市内外の小中学校・高校で性教育の講演活動も精力的に行う

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