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祝20周年 舞台『サマータイムマシン・ワンスモア』のプロモーションで、ヨーロッパ企画が来広!

祝20周年 舞台『サマータイムマシン・ワンスモア』のプロモーションで、ヨーロッパ企画が来広!

京都を拠点にマルチに活動する劇団「ヨーロッパ企画」は今年で結成20周年。
メンバー(作・演出=上田 誠/出演=石田剛太)が来広し、記念ツアーへの熱い思いを聞かせてくれました

(2018/07/25)

まずは、「ヨーロッパ企画」結成20周年、おめでとうございます。

上田●ありがとうございます。「ヨーロッパ企画」20周年記念公演として、「ヨーロッパ企画」初期の代表作『サマータイムマシン・ブルース』の再演と続編に挑戦します(※広島公演は続編公演のみ)。『サマータイムマシン・ブルース』は、僕らが同志社大学の学生だった頃の作品。とある大学のSF研究会とカメラクラブの部員たちの夏を描いた群像劇で、2001年に初演、03年に再演、05年に映画化と同時に再々演。その後は 打ち止めにしていた思い入れのある作品です。今回は、そんな代表作をリメイクして再演すると同時に、続編としてSF研究会とカメラクラブの部員たちの15年後の話を作ろうと思いました。「ヨーロッパ企画」20周年を迎えた僕たちが、今のチカラで“タイムマシンもの”を作ったらどうなるのか。若き日の自分たちへの挑戦状です。基本、新しいモノを作るのが大好きな僕たちですが、ちょっと過去を振り返ってみるのも悪くないと思いまして。そんな思いもあって、キャッチコピーは「はじまりに、巻き戻すんだ」なんです。

石田●稽古を始める前にみんなで『サマータイムマシン・ブルース』を見てみましたが、中川晴樹さんって、当時から56歳ぐらいの貫禄で老けていましたね~。僕は、調子のイイ大学生でしたね~。『サマータイムマシン・ワンスモア』は、あれから15年後、あいつらが35歳ぐらいになっている設定ですが、どんな社会人になっているのか。『サマータイムマシン・ブルース』で、目の前にタイムマシンが現れたのに、壊れる前のクーラーのリモコンを取りに「昨日」へ行く程度の大学生ですから、特別な人にはなっていないはず…。

上田●彼らの能力のなさに改めて驚くような、なんでもない人たちの設定です。このところ、『来てけつかるべき新世界』では大阪のおっさん、『出てこようとしてるトロンプルイユ』ではパリの画家など、トンデモな設定の濃いキャラを描くことが多かったので、今回は登場人物が等身大で、それがちょっと新鮮だったりします。でも、フツー過ぎるのもなんなので、今回初登場の3人に、濃いキャラを演じてもらう予定です。だけど、“タイムマシンもの”はやっぱり大変だというのが僕の正直な感想。伏線を張るのに苦労しています。

石田●大学時代にタイムマシンと出会った彼らは、その後、何を考えて生きてきたのか。衝撃的な出来事ですから、その後もタイムマシンのことをめちゃくちゃ考え続けたのではないかと。そんな彼らの前に、タイムマシンが15年ぶりに現れたとしたら…。タイムマシン上級者になっていて、使いたい放題のはず。そして、過去と現在と未来のツジツマが合いまくるという…。スケールアップはしていると思うので、そのあたりが見どころになるのではないでしょうか。DVDなどで『サマータイムマシン・ブルース』を見てから『サマータイムマシン・ワンスモア』を見てもらえると2倍楽しめると思います。もちろん、予備知識なく続編だけを見ても楽しめる内容になっていますけどね。「〇〇〇Ⅱ」というのは、映画ではよくある話ですが、舞台では聞いたことがない。僕らもワクワクしています。

上田 誠さん(ヨーロッパ企画)

石田剛太さん(ヨーロッパ企画)

いま自分の前にタイムマシンが現れたら、どの時代に何をしに行きたいですか?

上田●過去に戻って、脚本づくりに苦労している自分に、アドバイスをしたいですね。これまでのどの作品もめちゃくちゃ苦労していますから。今の自分は作品の完成形を知っているので、作品のクオリティをもっと上げられると思うんですよね。それか、大学の初期の頃に戻りたいですね。僕がまだ音響をやっていて、脚本と演出をやってなかった時代。あの頃は、演劇が楽しいばっかりだったから。僕が脚本を書くようになってからは、いつも時間に追われていて、普通の大学生活ができなくなった。だから、ダラダラした生活をしている友達が羨ましくて。ゆるい大学生活に憧れて書いたのが、『サマータイムマシン・ブルース』なんです。その当時は、エチュードを重ねてという今のスタイルではなく、僕が脚本を書いて、それを役者が覚えて…という普通のスタイル。僕の脚本が遅くて、役者が待ち続けるパターン。そのうち、脚本がなくても、エチュードを重ねるようになって…「ヨーロッパ企画」が得意とするのは10人ぐらいの群像劇なので、家で脚本を書いていると頭が追いつかなくなるんです。エチュードで実験と検証ができるのは、僕たちにとってとても良い方法なんです。それでも、完成するまではすごく苦労していますけどね。

石田●20年を振り返ると、難産だった公演もあるので、僕もタイムマシンで過去に戻れるとしたら、「上田くん、これから大変になるから、サポートしてあげてね」とか、危機管理的な使い方をするかもしれませんね。でも、「気がつけば20年」。そんな印象ですよね。

上田●「いつのまにか20年たっていた」。そんな印象ですが、「ヨーロッパ企画」の年表を改めて振り返ると、長いし、重い。だから、チラシの「ヨーロッパ企画20周年ツアー」の文字も白抜きにして、軽い感じにしています。でも、僕らは、劇団旗揚げ当初から、不自由さをあまり感じていなくて…。自分たちがやろうと思っていることがそのまんまできている感覚は、旗揚げ当初からずっとありました。最初から楽しくて面白かったので、この状態がそのまま続いて行けばよいなと思いながら過ごした20年でした。まわりと見ると、劇団でもバンドでも「方向性の違い」とかで解散のパターンが多いじゃないですか。だから、続いていることの凄さは思います。「ヨーロッパ企画」が変わらず劇団を続けていくためには、変えていかないといけないこともあると思っていて、その点にはすごく気をつけています。僕たちは年齢を重ねて、お互い頑固になって、こだわりが強くなっている部分があると思うので、それが「方向性の違い」に発展するのが怖いです。でも、今のところ、大丈夫。みんなとても仲が良いですから…。「ヨーロッパ企画」も20年経ったけれど、僕らはまだまだこれから。芸人さんの世界でも40代で「若手」と呼ばれている時代ですしね。「不惑の40代として、若い人を見守って行こう」とか、そんな感じはまったくありません。僕らより上の世代の人たちもまだまだ若くてお元気ですし。20年やっていても、まだまだできていないこと、やり残したことが多い。だからこそ、今回の20周年ツアーで、『サマータイムマシン・ブルース』の再演と続編をやりたいと思った次第です。

石田●続いていることって、スゴイことなのかもしれませんね。この20年、劇団の仲間で楽しくやっている感覚と、「このメンバーなら面白いものができる!」という自信は変わっていませんから。僕がちょっとこの20年で変わったと思うのは、世間を知ったことですかね。大学時代の僕は「自分たちが一番面白い」と思っていて、他人の意見をあまり聞かず、ヨソの作品もあまり見ず、まさに「井の中の蛙」でした。だけど、世間を見渡してみると、化けものみたいに スゴイ役者さんがたくさんいて…。自分というか己を知って、ちょっと大人になったのかも。でも、まだまだ「若手」でいたい感じ。年齢的に「中堅」「ベテラン」と呼ばれる域になることを思うと、プレッシャーを感じます。「20年やっているんだぞ!」と自分に言い聞かせながら、プレッシャーに負けないように頑張らなくちゃですね。

多くの広島のメディアに取材をしていただきました

「夜のヨーロッパ企画」
多くの方にお集まりいただきました

「夜のヨーロッパ企画」
フォトセッション!

「夜のヨーロッパ企画」では、広島に来れなかったメンバーの皆さんからメッセージをいただきました

最後に、今後の展望をお聞かせください。

上田●劇団という集団でできることを、今のうちにどんどんやっておきたいですね。あと、僕の中では、『来てけつかるべき新世界』から新たなフェーズに入っている感覚がありまして。「移動」をテーマにした『ロベルトの操縦』、「漂流」をテーマにした『月とスイートスポット』などの企画性コメディは、抽象的な設定が多かったのですが、『来てけつかるべき新世界』では大阪の「新世界」という具体的な場所を描きました。この作品以来、劇の作り方が若干変わってきていて、今後は時代や土地のテクスチャを備えた舞台をやっていきたいと思っています。たとえば、イースター島のモアイの話や、ギリシャ時代の哲学者の話、香港の看板だらけの街の話…。今回の『サマータイムマシン・ワンスモア』もその流れで、2003年と2018年のディテールを追求するために、懐かしい固有名詞がたくさん出てきます。そんな細かいところまで楽しんでもらえると、この上ない幸せです。

アステールプラザ芸術劇場シリーズ
ヨーロッパ企画20周年ツアー
「サマータイムマシン・ワンスモア」
10月25日(木)19時開演
JMSアステールプラザ中ホール
全席指定4,500円 学生チケット3,000円
(残席わずか)

早朝から深夜までのキャンペーンスケジュールが終わって、お好み焼きと鉄板焼きを堪能

10月25日をお楽しみに!