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『稲川淳二の怪談ナイト』のプロモーションで稲川淳二さんが来広

『稲川淳二の怪談ナイト』のプロモーションで稲川淳二さんが来広

ニッポンが誇る怪談テラー・稲川淳二さんが6月11日、ミステリーナイトツアー2018『稲川淳二の怪談ナイト』のプロモーションのため、来広されました。

(2018/06/11)

>>>昨年は、ミステリーナイトツアー25周年で、かなり盛り上がったようですね。

昨年はミステリーナイトツアー25周年で、しかも私の古希記念公演だったので、無我夢中で頑張りました。渋谷スクランブル交差点の大型ビジョン4面をジャックしたり、『情熱大陸』『ごごナマ』『有吉反省会』などに出演したりで、新しいファン層を獲得。ツアー史上最多の52公演を敢行し、これまでのすべての動員記録を塗り替えました。「去年は周年公演で頑張っていたけれど、今年はトーンダウンした」と言われるのがイヤだから、今年はさらに2公演増やしまして、全部で54公演。健康が一番大切だから、酒は飲むけれど、タバコは吸いません。ツアー中、たまに吸ったりすることもあるけれど、カワイイもんです。病院にもちゃんと行くようになりましたし…。自分のためというよりも、私を待ってくれているファンがいるから、頑張れます。公演を続ける限り、中途半端な話はしたくないから、「次はもっと良いものを! しかもすべて新作で!」と欲が出るわけですよ。たとえば、中国の怪談は艶のある“悲恋もの”が多いけれど、日本の怪談は誰かが死んだ、殺されたという“事件もの”が多い。なので、日本にも本来あるはずの艶話にも挑戦したいと思ったり…。70歳になったからこそできる、もう少し奥行きのある話をしたいです。

>>>前代未聞!怒涛の25周年ツアーを走破されて、見えてきた新境地は???

私はいつも、怪談に人生のドラマを教えてもらっていますよ。だからこそ、怪談にどんどん広がりが出てきましたよね。「人がいないところに、怪談はない!」とよく言われますが、怪談は人がつくるもの。人の人生、人の悲しみや苦しみに寄り添うように、不思議や違和感があるわけでして…。怪談を通して、いろんな人生のドラマを勉強させてもらっています。そして、怪談にはいつも元気をもらっています。公演が始まる前と公演が終わった後、私は時間の許す限り、客席のみんなに手を振り続けるわけですが、その時にファンの皆さんから大きなチカラをもらっています。ファンの皆さんから浴びる声援を私は“人間浴”と呼んでいますが、日光浴や森林浴以上に元気になれるんですよね。お客さんも自分の年齢を忘れてワーキャー悲鳴をあげて日頃のストレスを発散できますので、是非とも見に来ていただきたいですね。怪談を単なる怖い話だと思っているような人こそ、会場に来ていただき、みんなで一緒に「恐怖する」怪談の楽しさ、夏休みに帰省するふるさとのニオイを、肌で感じてもらえればと思っています。私は、ミステリーナイトツアーを「ふるさとの夏まつり」だと思っています。だから、ロビーのグッズコーナーは、縁日の夜店のようになっています。最近は浴衣で来るカップルや、アイドルのように「淳二♡」「座長♡」などのプラカードを作ってくるファンも。皆さんが想像している怪談とはまるで違う世界ですよ。最近の怪談はここまで進化しているというのも含めて楽しんでもらいたいですね。

>>>怪談の固定概念を覆す超ゴージャスな舞台セットも楽しみです。

今年の舞台セットは、古き良き時代の西洋館。おそらく森の中の異次元的な雰囲気ではないかと。みんなが西洋館に遊びに来て、そこの爺さんと怪談の時間を過ごす、そんな感じですね。私はその年の舞台セットをツアーの初日に見ることにしているので、まだ見ていないのですが、今年は際立って良いみたいですよ。「怪談はロウソク1本でいいから楽だね」と言われることがありますが、そうじゃない。ミステリーナイトツアーは、単なる怪談噺ではなく、怪談の世界へ誘うものだから…。日本トップクラスの美術プランナーが担当してくださっているのですが、彼女のセットにはいつも感動します。物事にはストーリーがあるけれど、そこにもう一つ別のストーリーが見えたら嬉しいじゃないですか。彼女はそんな舞台セットを作るわけ。セットに仕掛けがあって、ある角度で見ると絵づらがまるで違うわけです。あまりに立派なセットを作るので、私も感動するんだけど、出るんですよね、幽霊が…。ススキの湿原があって、桟橋があって、木造の和船があって、照明が当たると、巨大な月が立体的に見える幻想的な舞台でしたが、そのセットで話をしていたら、後方で誰かが歩き回っている音がして、ウルサイなぁと思っていたわけですよ。すると、その公演の撤収の時、スタッフが騒ぎ出して。呼ばれて行ってみると、舞台セットのススキが誰かに踏みつぶされていて…。本番中に見えない誰かがススキを踏んでいたわけです。

>>>今年の怪談は、どんなラインナップになりそうですか?

今年の傾向としては、「起伏」「落差」がある話になりそうです。怖いかもと思った瞬間、ちょっと笑えて、その後にドーンとくるような。あと、一つひとつが「個性的」。事件の状況説明だけで怖くなるような話もあれば、誰もが経験しそうな身近な話もある。詩を語るようなタッチで、胸がじ~んと温かくなるような話もあれば、笑える話もある。その「落差」も楽しんでもらいたいですね。私は常々、舞台で演じるのではなく、状況で演じることを意識していますが、同じ話でも状況が変わると、語り口調が変わったりするんですよ。

>>>今後の展望についてお聞かせください。

10年後も20年後も元気に怪談をやり続けて、ギネスに載りたいですね。私の夢は妖怪になることなので、「アイツ、まだ怪談やっているのか」と、妖怪扱いされるようになりたいです。「今年もアイツがやってくる…」というキャッチフレーズが、そのうち「今年もアイツは生きている…」になったりして。私が将来ボケて、何か失敗しても、すべて幽霊のせいにできるから、怪談には失敗がない。「あ~、怖かった」で、すべて話が丸くおさまるわけです。でもある日、本番の最中に、稲川が動かなくなったら、死んでいた…みたいな。実はそれが私の夢ですね。自分の人生を大好きな仕事で締めくくれるのは素敵なことだと思っています。ファンの皆さんとはもうずっと長い付き合いなので、親戚みたいなものですからね。そんなファンの皆さんに囲まれて死ねたら本望です。とはいえ、まだまだ頑張りますよ。64歳のとき、前立腺がんを患いましたが、神様に助けてもらいました。せっかく神様に救っていただいた命なので、健康に気をつけて、しぶとく頑張りたいですね。